都市伝説と一口に言っても色々あるが、自分の世代で有名なのはやはり定番、口裂け女、なんかが筆頭でしょう。 子供の時分には結構真剣に怯えたものである。
国外に目を向けても陰謀説が誠に盛んなアメリカ合衆国なんかその手のものは山ほどあるのではないか。
こちら欧州、仏国でもあるらしい、そして最近また人気が復活して来たというその都市伝説だが、
白いバンに乗った人さらいが子供を標的にしている, というものらしい。
Camionnette blanche et enlèvement d'enfants : l'increvable rumeur – Libération
このバンというのは仏語で言うところのcamionnette であるが、白であればいわゆるカングーからベルリンゴ、はたまたもう少し大きめのトラフィック辺りまで俗称はぜーんぶ camionnette blanche, つまり白いバン、である。
特に私の居する南部田舎街においては、一家に一台 camionnette と言えるくらい、生活の必需品でだ。農業やるのも、猟に行く時に犬を載せるのも、デリバリーの仕事から、レストランの仕出しから、電気屋さんも配管屋さんも、みーんなこのタイプに乗っている。
そして色は必ず白である。
もう世の中で一番ポピュラーな車と言っても良いんじゃないか、とすら思う。まあ田舎に限られる訳だが。
なので、この都市伝説、白いバンの人さらい、というのは信憑性云々は兎も角、白いバンなんてそこらじゅうにいるので、心配しだしたらキリが無い訳である。
しかし我が素カングーの様に荷台の窓が全くないタイプのクルマはやはり、どこか少し気味の悪いと思う人達もいるかもしれないなあ、と考えた。
だって、全くの無地でルノーマークもカングーのロゴすらもない、無印車両であるからなあ。
で話しによると一時はこの手の話がヒートアップし、人さらいの野郎を懲らしめてやれ、的な運動に発展して実際にどういう訳か無実の運転手が車から引きずり出されて暴力を振るわれた、なんて物騒な話も過去にはあったようなのである。
あーこわい。人さらいの犯人はどうも東洋人らしいぞ、等と噂を流されたりしたら大変だ、何せ東洋人率の低いところに住んでいるからな、こちらは。
まあ、そんな与太話を除けば非常に乗りやすくて運転して楽しいカングー関連のお話でした。