レトロマック用- 外付け FireWire HDD セットアップ (続き)

前回の続き。今回はレトロマック(PowerPC時代)用の外付けHDDのセットアップ、実践編。

目標は以下の3つ、

  • 外付けHDDからOSが起動可能な状態にしておく、そして、
  • OS 9とOS X10.4 ( それにあといくつか)のインストーラーとして使用できるようにする、さらに
  • ファイルなどのバックアップ用、アプリやゲーム等の保管庫として利用

マックを長い間使ってこられたセンパイ方には朝飯前の作業なのかもしれませんが、なにしろこっちはど素人なので、箇条書きスタイルで要点をメモることにします。

1.ハードディスクの選択

本当はSSDが適していると思うのだけど(インストールやバックアップ、起動のスピードを考えたら)、HDDがいくつか余っているのでそれを使っちゃう。もったいないから。
で、今回はこのLenovoブランドのHitachi製160GBHDDを使います。たぶんThinkPad T61に入っていたやつかな。(もう箱に入っちゃってますけど)

(バッテンと”No good"マークは、一度2009年製iMac, OS10.13で作業しようとしたところ、パーティション作成がうまくできなかったので、ハードの問題と勘違いしてバッテンマークを付けたんだけど、その後正常に動いたので使っちゃってます。)

2.HDD enclosure (ハードディスクをつっこむ箱)の選択

これが意外に重要らしい。当然の絶対条件はFireWireでつなぐことができることなんですが、これはFirewire400でもFireWire800でも問題なし。ただし、マック側のポートはレトロマックだと大抵はFW400のポートということになるので、HDD側がFW800ポートしかないということになると、こんなコンバージョンケーブルが必要になります。

で、されに今回重要なのは、コレで起動できることであります。FWポートがあっても起動はできない場合があります(認識はするので外付けハードディスクとして機能はしますが)。
 これは一体なぜだ、と思ってちょっとウェブサーフしてみたのですが、どうもこのエンクローシャー(箱)側の基盤、そこに使われるチップの相性があるらしいです。英語のマックのスレッドを見ていたら、どうもOXford(というところの、あるいは品番名か)というチップが良いらしいです。
こんなスレッド

PPC Bootable External Firewire | MacRumors Forums

あんなスレッド

http://macos9lives.com/smforum/index.php?topic=4154.0

これを使っているのが、海外だとOWC製のやつ。 あるいはMaCallyというブランドの箱も良いらしい。
国内であればI-Oデータ製はこの方のブログによれば使えることがわかります。

OS 9.2の起動ディスクの作り方:Mac おぼえがき PowerPC 編:SSブログ

マックが得意な 秋葉館LaCie製なんかでもいいかも知れません。

私は今回はOWC製のコレ、を使用しました。

USB3.0 とFirewire800が2つ。それ以外に電源スイッチと外部電源入力差込みがありますが、Firewireにつないだだけで作動します。

3.作業するオペレーティングシステム

2009年製iMac21インチモデル (OS10.13)で事を行おうとしたんだけど、どうもうまく行かないです(だからハードディスクの件でも触れたとおりディスクの問題ではなかった訳ですね。) なので、やはりレトロマックのための作業はレトロマック上で行うべき、と思い直して、PowerBook G4 Ti 上でやりました。
このマシンにはOS 9.2.2.とOS X10.4.11が共存してますが、OS X10.4.11 Tigerの方で行いました。

4.フォーマット及びパーティション

OS X10.4上でディスクユーティリティをオープンしてそこで行いますが、
これにもいくつか注意が必要で、

  • まずパーテション方法は、PowerPC CPUにはAppleパーティションマップを選ぶ必要があります。次に、
  • ファイルシステムフォーマットは Mac OS 拡張(ジャーナルでない)が特にOS 9には必要らしいです。
  • さらに、OS X10.13 でやろうとした時に表示されなかった、OS 9のディスクドライバーを入れる、というオプションがOS X10.4では表示されます。
    OS 9で起動するボリュームにするには必要ということなので、迷わずチェックをいれます。( あとで考えたらOS 9の起動ディスク以外のパーティションには必要ないのかもしれませんが。)

さらに細かく注意すると、どうもOS 9 はディスクのサイズ上限があるらしいですが、これがどうもはっきりしません。特に古いタイプのマック、そのインターナルBusがATA66のものは128GBが上限である、というような書き込みも見つけましたが、あくまでハードディスクを内部に設置する場合とか。なので外付けHDDにはこの制限は当てはまらない、そうです。アップルサポート記事としてこの話題が取り上げられていたそうですが、もう過去の記事なのでリンクも切れていて見つかりません。 ま、とりあえず今回は該当しないようです。

Mac OS 9 booting: HARD DISK SIZE LIMIT ? - Apple Community

5.パーティションをつくる

さて実際にパーティションを作りますが、これは個人の必要に応じて自由にすればいいですね、今回は160GBあるので、こんな感じでやってみます。細かく色々切り刻んで、10パーテション!

 

パーティションが出来上がりました。

 

あとは各パーティションに必要なものを入れて行けば良いわけですが、OS9のインストールディスクをコピーする時にちょっと手こずりました。

 インストールディスクのイメージを用意して、コピーしたい先のパーティションに ”復元” すれば良いはずなのですが、それだけだど起動ディスクとして認識しませんでした。(OS Xシリーズはこれだけで起動ディスクとして認識してくれました)

これもいろいろググってですねえ、OS 9に関してはこのボリュームが ”読み/書き” できる状態になっていると起動ディスクとして認識してくれない、と言うことらしいので、”読み” オンリーに変更しました。そしたら、

無事に起動オプション上にOS 9.2.1のインストールディスクが認識された。(OS Xは先にコピー済み)

これで、OS 9.2.1とOS X(10.4と 10.5)のインストールディスクがHDD上に整いました。さらに、

空いているパーティションに実際にOSX 10.4をインストールしてやってLive環境を作って置きます。

できた、いつやっても楽しいOS X10.4のインストール。
このあとで起動オプションを確認すると、はい、ちゃんと認識してます。
各起動ディスクの名前も分かりやすいように変更しておきました。

 

OS X 10.4 Liveで起動してみます。(壁紙はカスタマイズ済)

パーティションがマウントされていますね。