ChromeOS(クロームOS)の使い勝手

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ChromeOSをデュアルブートしてしばらく使ってみたのでその感想を。

ハードウェアは、Lenovo Thinkpad X230 Tablet である。2012−3年のモデル。タブレットにもなる2-in-1モデルだ。CPUはIntel Core i5-3320M ハードドライブは120GBのSSDに換装してある。メモリは8GB。 前記事の通りリナックスのPOP!_OSとデュアルブートしてある。

 

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で今のところの感想としては、なんか使いにくいなあー、である。

現在の自分のPC環境は100% Linuxデスクトップであるので、その環境から時間を割いてChromeOSを使ってみた感想だ。

どうしてそういう感想を持ったのか、一つ一つ検証したい。

 

ChromeOS(クロームOS)で不便に感じたこと

1. ログイン

起動時間に関してChromeOSは軽くて速い、という利点が挙げられていたが、これに関してはリナックスと比較して特段の違いは感じない。リナックスが十分速いためだろうと思う。 もちろん、不満はまったく無い。

チョット気になったのはグーグルのIDとパスワードでログインしなければいけないこと。 まあChromeOSはグーグルアカウントを使うためにあるのだから当然といば当然なのだが、普段PCにPC独自のIDでログインしている身としては、いきなりグーグルIDを使わなければいけないのかと、チョット面食らう。
つまり、普段PCにログインしても、ウェブブラウザーを使うまではグーグルIDは必要ないわけで、それ以外の作業はグーグルにログインすることなしで完了する。 別の言い方をすると、グーグル絡みのサービスはメールにせよ、ドライブのクラウド作業にせよ、ブラウザにグーグルIDでログインするまでは、セキュアなわけだが、ChromeOSの場合、クロームブックにログインした時点でそれ以上のログインは必要なくなる。 すべてクリックひとつで起動されるのだ。

これが安全性に関して問題なのかといえば、そんなこともない。PCでは確かにPCを起動、ログインしただけで自動的にグーグルにログインされるわけではないものの、ブラウザにグーグルのクレデンシャルを保存してしまえば同じことが起きる。つまりブラウザを開いた時点でグーグルにもログインされる。

でさらにChromeOSではAndroidアンロックがある。これはログインするためにいちいちPCにそのグーグルクレデンシャルをタイプしなくても、アンドロイドスマホが近くにあればそのスマホでログインできる機能。 スマホのアンロックは顔認証とか指紋認証などでロック解除できるので、それでついでにクロームブックもログインできちゃう。これは便利と言えば、便利。
ただ、クロームブックを開く時に常にスマホを最初にアンロックしておかないといけない、そう考えると結構不便、という見方もできる。
まあ、要は慣れなワケです。慣れていない自分は結構めんどくさく感じました。

2. FireFoxは使えない。

ロームブックを使うのにどうしてクロームを使わないのだ?という意見に集約されます。クロームブックを使うなら、ブラウザはクロームを使うべきです。 厳密に言えばFirefoxもインストールは可能ですが、なんだかスマホでのそれになっちゃう。PCバージョンはインストールされなかった。 そうなると使いにくいし、使う気も失せちゃう。

3. メールでもYouTubeでもとにかくクロームが立ち上がる。

そうなんです、なにしろクロームが全ての仕事をこなしてくれるのが、ChromeOSなわけですな。ちなみにワープロスプレッドシートもみーんなクロームがやってくれるんですね。 だから軽量だし速い、のでしょう。 まあ、アプリのプラットフォームがなんであれ、仕事をこなしてくれれば問題ないのです、が最初はチョット戸惑います。

4. Thinkpadとは相性悪い、のだろうか。

そもそもChromeOSはクロームブックの専売特許ですから、そうではないハードウェアに無理矢理インストールしておいて、使いにくいもへったくれもないのかもしれませんが、チョット使いにくい。たとえば、Thinkpadウリのトラックポインターであるが、正常に作動はしてくれるが、そのスピードコントロールがうまくいきません、もうチット遅くしたいのだけど。それから、そのトラックポインターを使うので、普段はタッチパッドは無効化させるのですが、その機能がChromeOSにはナイみたい。タッチパッドが有効な状態でポインターを使い続けると誤操作が多くて困るのだが。

 

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5. デスクトップのカスタムは限定される。

パネル(クロームOSではシェルフという呼び方しています)の位置変更が限定的だし、サイズ変更等細かいカスタマイズはできないみたい。個人的にはいつもこのパネルというかシェルフというか、は画面の一番上に持ってくるのが好み(ついでに言うと時刻は中央に表示させたい)なのだが、ChromeOSは左右および下しかできない。なぜだ?

リナックスではマック風にドックを表示させたり、なんでもできるのが非常に便利なのだが、それに慣れてしまうとちょっとモタツク。

6. やっぱりオンライン状態でないとナニもできない。

3.で述べたようにすべてはクロームを通して実行されるので、オフラインだとナニもできない。いや厳密に言えば使えるアプリもいくつかあるかもしれないが、かなり限定される。 ワープロ表計算くらいオフラインで仕事させてヨ、と思うのだがそうは行かない。なので、オフラインでもなにか出来るようにと、OnlyOfficeをインストールしてみました。でもなんかもっさりとしてうまく動かないのであるよ。うーん。


以上、どうも慣れないと使いづらい状況を列挙してみた。
でもこれらは特に全然絶対ダメ!という要素でもなくて、PCユーザーの自分がクロームブックに慣れないコト6つ、というような話だと思う。

では、次にChromeOSで使い易かった事。

ChromeOS(クロームOS)が使いやすかったこと

1. シンプルなデスクトップ。

これに尽きる。 余計なメニューはいらない。設定はギアアイコン1つで済ませる、それ以外の設定は混乱を招くだけ。
必要なアプリのアイコンのみ表示され、特に普段使うものはパネル(じゃなかった、シェルフ)にも表示させる。それだけ。あとは壁紙を自由に選んでください、というレベルの自由度。
カスタマイズ機能がリナックスに比べて限定的、と否定的に書いたがユーザーによってはこれは使いやすい、ということになるでしょう。
事実、クロームブックは学校など教育施設関連への導入が進んでいるのはこのあたりの事情ではないでしょうか。最低限のタスクをとにかく問題なくこなすにはシンプルなデスクトップが一番。

 

2. アプリの使い勝手

メール(Gmailね)やYoutubeはもちろん、使いやすいのだけど、これはふだんからブラウザのChromeを使っているひとには全く同じこと。だってChromeだから。
自分が、コリャぁ使いやすい、と思ったのは、Amazon プライムビデオ。
ブラウザで使うよりも数段見やすいし、使いやすい。選んだビデオがサクッと全画面で見られる。 自分はサブスクはこのAmazonしかやっていないのだけど、NetflixとかHBO、Disneyなんかも同じ理屈で使いやすいんじゃないかなあ。
ミュージックアプリもどうなんでしょうね.
メディア中心に利用するならChromeOS、かなり使いやすいとみた。

まとめ

基本的にChromeOSでできることは普通のPCで全てこなせるし、ブラウザのChromeが起動できて、快適に操作できる(CPUやメモリの基本性能)環境ならばChromeOSとほぼ同じ体験ができるので、普通のPCを所持している自分(と言っても10年前の古いPCなんだけど)にとって利点はあまり感じられない。

ChromeOS Flexというのが出てきて、古いPCを蘇らせよう、というテーマを謳っているのだけど、それならばリナックスの方がいろいろ各PC の状況に応じてディストロを選べるので、古いPCの再生、というテーマならそちらのほうがピンとくると思う。

オフラインになるとその機能が激しく停止してしまう、というのもチョット気になるし。しかし現実的にいまどきオフラインになることなんてあまりないんじゃないの、と言われればそれまでなんだけど、どうなんでしょう?

まだ十分試していないのがアンドロイドアプリ、つまりスマホのアプリをChromeOSでも使える訳なので、スマホ使いとPC使いがシームレスになって使いやすい、ハズ。 なのだが、これまで今のところ何の恩恵にもあずかっていない。
そもそもChromeOSをBrunchプロジェクトでインストールする目的はアンドロイドアプリがしっかり使えるように、ChromeOSライクのChromiumOSとかCloudReadyとかじゃあなくて、ChromeOSをむりくりインストールしてしまう、ことだったのだけど。

この点、もう少し使い続けないとコメントできません。なので、つづく。